年下の王様

一瞬抱き着いてから逃げた陽菜…。



行動がよめない…。



アイツ、よくわからない…。



ボケッとしてたら携帯が震えた。



母ちゃんかよ…。



嫌な予感…。



「今休み時間だよね?」

「うん、なに?」

「土曜日シッターヨロシク」

「親父いんじゃん」

「アメリカが延びそうなんだって。だからお願いっ!!」

「用事あるからムリ」

「バイト代弾むよ?」

「わかった…。早めに帰れよ」

「ありがと~!!愛してるよ斗っ」



ウザイ。



また土曜は子守か…。



遊吾と遊ぶのは楽しくて嫌いじゃねぇけど…。



まぁいいか、夜から行けば。



んじゃ、俺も授業に行きますか。



歩いて教室に戻ったら微妙な顔をしてる陽太。



「意味わかんねぇ」

「あとで話す。マジウケんぞ」

「なにっ!?超気になんだけど!!」



俺が荷物運びなんか手伝ったから不信に思われたらしい。



まぁどっちにしろ陽太にはバレそうだから言っとくけど。