年下の王様

まぁ斗和がお兄ちゃんだから仕方ないような気もするけど…。



斗和に似ちゃうのかな…。



あたしとお兄ちゃんは真逆だし。



しっかり者の長男って感じかな?



「陽菜、外行ってみる?」

「行って…みる!!」



ここなら誰にも会わないだろうし!!



またデートできるなんて幸せすぎます!!



「遊吾は父ちゃんと母ちゃんのとこに戻れ」

「ユーゴも行く~!!」

「カゼひくからダメ。風呂上がりだろ」



駄々っ子の遊吾君は無理矢理ご両親の部屋へ送還されました。



申し訳ないけど…行ってきま~す!!



上掛けを羽織って雪のちらつく外に出てみた。



ステキな温泉街…。



「さみっ…」

「手を…繋ぎません?」

「ん」



普通に繋いでくれるし…。



もうヤバイ幸せ…。



「ホットコーヒー買っていい?」

「あたしも…」



幸せだけどとにかく寒いです…。



でも幸せで…だけど寒い~!!