年下の王様

酒、タバコ、夜遊び。



大人だろ、俺。



なにをしても満たされないけど。



その辺の大学生と同じことやってんの。



なのにもう相手にしてもらえねぇんだ…。



なんでこんなに好きになっちゃったんだろ…。



なんで陽菜は俺をこんなふうにしたんだ…。



「ヤバッ…斗和君最高…」



最低だよ、俺は。



どうしたらいいのかわからない気持ちが爆発中なんだ。



千奈美に優しくできなくなって来てる…。



浮気するのなんて平気。



電話に出ないのも、ウソをつくのも。



罪悪感すら感じなくなりつつある…。



心をなくすなんて簡単らしい。



「帰るの~?」

「帰るよ~。もう用は済んだから」

「ソレ、最低かも」

「ありがとね、オネーサン」

「またね~」



道具とかオモチャとか。



女なんてそんなもん。



陽菜を忘れるためならなんだってするから。



誰でもいいから俺を助けてくれと切に願う…。