年下の王様

見せ付けるようにイチャイチャしないで…。



あたしが悪いのはわかってるのに…。



毎日これに苦しむ…。



『陽菜』って呼んで…。



斗和…。



好き…。



だけどあたしから気持ちをぶつけるなんてダメ…。



自分から手放したんだから…。



そう思っても毎日見る斗和と高梨さんの姿に限界を感じる…。



苦しい、苦しい、苦しい…。



「今日は修学旅行の班決めるからね~」

「好きな人と組んでいいの?」

「いいよ~。6時間目のホームルームまでになんとかなるかな?」



斗和はやっぱり高梨さんと?



もう見てるのが苦しい…。



見て…られない…。



「陽菜ちゃん!?どうしたの!?」

「えっ!?」

「なんで泣いてんの!?」



泣いてないよね?



なのにポタポタと涙が教卓に落ちた。



ひ、非常にヤバイ!!



「こ、コンタクトがっ!!ちょっとごめん!!」



不信に思われたかな…。