年下の王様

首にうっすら手の跡が着いてることに気付いたのは学校に行く前…。



急遽ストールを巻いて月曜日に学校へ行った。



英希はきっと大丈夫…。



そう信じなきゃやってらんない。



「おはよ~!!」

「陽菜ちゃんの今日のストールカワイイね」

「ありがと~!!580円だけどね?」

「どこで買ったの!?」

「教えないっ!!さぁ出席取るよ~!!」



斗和が高梨さんを抱っこしてる…。



ついこの間まであたしの指定位置だったのに…。



斗和は今、幸せ?



あたしは見守るから。



傷付けてごめん…。



あの日、斗和から投げ付けられたピアスは引き出しの置くに閉まってある。



気持ちが押さえられなくなりそうで、もう開けられない…。



「宮く~ん、出席取るよ?」

「どーぞ?」

「高梨さんも席に座ろうね」



そんな目で見ないで…。



泣いちゃいそうだから…。



あたしはまだ大好きだよ、斗和…。