年下の王様

それまではトーヤ君って呼んでた。



「フラれたり~、フラれなかったり系?」

「トーヤ!!」

「だってなんかそんな顔じゃん?北川センセーと別れたとかじゃん?」

「お前っ、少しは気を使えよ!!」



なんか笑える…。



俺ってやっぱフラれたんだ…。



マジウケんだけど。



「もういいや!!次の授業は出る。パソコンだし」

「大丈夫か?斗和…」

「平気、平気。今日帰んねぇかも」

「あぁ、別にいいけど…」

「学校はちゃんと行くんで」



父ちゃんの心配してる顔…。



なにも聞かないでくれてありがと…。



自分が壊れそうだ…。



大事なモノを失うってこんなに脱力すんのか…。



「宮先輩だぁ~!!」

「カッコイイ~…」



そんなこと言われても好きなヤツに好きになられなかったら意味ねぇんだよ。



キャーキャー言ってる1年…。



あの片方のコ、背が陽菜くらいだ…。



「なぁ、名前なんつーの?」

「あたし…ですか!?アヤです…」

「俺と遊ばない?」

「えっ!?あっ…遊ぶ…」



陽菜はもっと髪が長い…。