年下の王様

次の日も次の日も英希は出て行こうとしない。



月曜日は普通に学校へ行った。



携帯の電源を切ってるから斗和から連絡があったのかどうかすらわからない…。



ホームルームで教室に行くと斗和の姿…。



すごく見られてる…。



なにも言わずに…。



出席を取り、教室から出た。



階段に差し掛かった時、腕を掴まれてそのまま視聴覚室…。



「どういうつもりだよ!!」



ドンッと言う音と共に背中が壁に押し付けられた…。



斗和が怒ってる…。



ごめん、大好き…。



「やっぱり英希にはあたしがいなきゃダメみたいだから」

「だったら俺はどうすんだよ!!お前がいなくて平気だと思ってんのか!?」

「静かにしてよ…。誰か来ちゃうでしょ…」

「バレればいい!!俺が生徒だからダメなんだろ!?だったらやめてやるから。あんなヤツより俺を選べよ…」



抱き着いてしまいそう…。



斗和が好きで苦しい…。



好きだよぉ…。