「お前たち、どうしたんだ?」 妻から聞いたが、娘三人は今日好きな男に告白をするらしい。 普段より美しくなる浴衣姿なのだが、表情に戸惑いが見られる。 「あなた…」 ワタシの登場に少し気まずそうにする妻。 訳なら知っている。 “運命的に出会った”だ“出会ってない”だと話し声が聞こえたからだ。 まったく。 ワタシの家族はとことん純粋なモノばかりだ。 「お前たち、知らないのか?」