それまで、俺は人の好みや恋愛だとかには無頓着で、 いつ誰と縁があるかなど気にも留めていなかった。 育ての親である祖父がそういう人だからなのか、 知らないうちに自分もそうなっていた。 俺は、宴会が進行するに連れて、不安になっていった。 彼女とは、このままで別れてしまいたくなかったから。