その晩、信也とみちるは、遅くまで飲んだ。
 
もちろん、酒ではない。

お茶だ。

 
そしてずっと、お喋りをしていた。
 
取りとめのない事ばかりだった。

「先生は、ゲームとかしないんですか?」

「……人生ゲームならあるぞ」

「あははっ。

テレビゲームの話ですってば」

「あれは、チカチカ光って目が悪くなる」


信也は、そういえば友人の船木は、夜も寝ないでゲームに熱中していたな、と思い出した。


「僕も、ああいうの苦手なんです。

敵が怖……ゴホン……反射神経が付いて行かないっていうか、

兄さ……宗太は、格ゲーとかRPGとか、好きでいつもやってるみたいなんですけど。


……理解出来ない。

あれのどこが良いんだか……」