夜更かしした所為で、少し遅刻をしてしまったのだ。 ステージの上では、 皆が出来る事を何でも今のうちにやってしまおうと、 それぞれ忙しかった。 大道具のパネルの準備や、小道具の相談。 役者達はストレッチと、滑舌の練習。 私は役者だが、入部した時はその他に何でもやった。 何しろその当時は、演劇部はまさに存続の危機にあった。 なんと、部員が全部で四人しかいなかったのだ。 大会に出るには、最低でも登場人物に二人、 残りは音響と照明が一人ずつとしても、 いつもぎりぎりな状態だった。