しかし、それだけ時間をかけたにも関わらず、デザートを忘れていた。 (どうしよう……今から出来るもの……ゼリー、は固まらないよね……) その時、蜂蜜漬けのレモンを思い出した。 「これで、よし」 私は、夕飯のセッティングをしてから、父と兄に言った。 「それじゃ、行ってくるね」 「どこに?」 「上着返しに」 「重箱持ってか?」 「そう。お礼……ていうか、お詫びも兼ねて。 ほら、腕怪我させちゃったから……」 「そっか。すぐ帰って来いよ」 「分かってる」