それは、時間指定が無かった事だ。 昼休みの始まりとは、四時間目の授業が終わった瞬間の事を言う。 生徒も教師も、それから皆昼食を摂る。 『昼休みに来い』とは、つまり物凄くアバウトなのだ。 せめて『昼食が終わり次第』か『一時五分に』、 くらいの事が書き添えてあれば良かったのだが。 結局考えた末、信也は授業の入っていなかった三時間目に早弁することにした。