実を言うと最初、私は彼が嫌いで声をかけられる度、 メールが来る度に内心悲鳴を上げていた。 私が、『異性』という存在を自分の世界に入れていなかったから、 余計だったかもしれない。 異性に対する軽いトラウマがあって、 私は訳もなく『男性』が苦手だった。 だけど今は、こうして婚約者としての彼がいて。 その分、最初の出会いはあまりにも突拍子すぎて、 シチュエーションも最悪だった。