私は、みぞおちを押さえて倒れ込んだ兄に、早口でまくし立てた。 「呼ぶなら呼ぶで、普通にメールで呼んでよ! 別に私は迷子じゃないんだから!」 「ごめんごめん……げほっ… …手っ取り早く済ませようと思って…ぐふーっ」 全然悪びれずに、しかも兄は笑顔を崩さなかった。