そう言って、パシッと振り払った男の腕。 あたしは、来た道を走りだす。 「あ、おい!逃げたぞ、追え!!」 後ろからそう声がして、複数の足音が聞こえる。 ダメだ…絶対に逃げ切らなきゃ…!! 捕まったら、何されるか分かんない。 あたしは必死で逃げる。 怖い。怖い。怖い。 …誰か、助けて。