「おぅ、そうらしーぜ? 今は起業してっけど、親父がどっかの有名な商社で働いてたらしくて、

数年前までずっと海外で暮らしてたって」


ウッソー! 知らなかった。


「鶴くんとは中3の時同じクラスで……その前は、よく覚えてナイのは、もしかしてそのせい!?」


そしたら当麻くんが、ブッ! って吹きだした。


「ほんっとさや……ヒデぇな。鶴、中学の3年間は……さやと同じ中学だったらしーぜ。

オイ、アイツどんだけ存在感ナイんだよ!」


「えーっ、そうだっけ? そんな、存在感ナイとか思ってないんだけど……」


「同じだっつの! あ、それでな。……キララが元気になったお返しに

鶴が……」


当麻くん、なんかモジモジしだす。


「どうしたの?」


「あ、イヤ。ちょっと情けねーけど? 鶴に……その、家庭教師を……」


「家庭教師っ?」


「そーそ。あいつ英語圏以外も住んでたらしくって、他の外国語もマスターしてやんの」


へぇ……さすがだ~、鶴くん!