「ま、そうなんだけど。あとは、朝、時間ナイ時に兄貴と一緒に家の車で送ってもらうのも、浮いてたらしー。

当人は結構気付かないけど、そん時色々言われたらしーわ」


「そっか……」


「鶴、『どうしたらいいかわからない』とか抜かしてやがったから、オレのバイクやったわけ。

車で運転手に送られるより、高校生の兄貴がバイクで送ってやった方がカッコ良くねーか?」


「フフッ……そうだね。キララちゃん、もう大丈夫なの?」


「あぁ。その文句言い出したヤツに、ちょっと注意してやったらな?

ホントはキララが羨ましかったんだと」


うわぁ……当麻くん、いきなり会いに行っちゃったんだ。ビビらなかったかな? その子。


「……嫉妬?」


「そ。キララって帰国子女でさ、英語もペラペラで家も金持ちで、気ぃ強いしクラスでもリーダー的存在でな?

だから、キャラの趣味だけが偏ってる所ぐらいしかつっつく所なかったんだと」


……なるほどねぇ。


「って、えぇっ! 鶴くんとキララちゃんって……帰国子女なの?」