「……えっ?」


「このクソ坊主ッ!! ナメんじゃねーよ」


ウソッ!


おしとやかに見えていた香純さん、茶髪男のお腹に数回ボディブローを浴びせると


グッタリした茶髪男を見下ろし、「ウフッ」といつもの優しい微笑みに戻った。


「アハハ、ちょっと昔のクセがでちゃった。さぁ、行きましょ。さやちゃん」


「……もしかして。香純さんって、元ヤンですか!?」


「イヤだぁ~、昔の話よ。あ、くれぐれもお兄さんには言わないでね?」


香純さん、さっきまでの気迫はどこへやら。


少女のように微笑むと、先に部屋を出ていった。


……さすが、絹川家。





一族みんな、


ヤンキーですか?