「あぁ……ヤだな、小テスト」


となりを歩いてた月ちゃんがポツリと呟く。


私と月ちゃんは、今、学校までの道のりを歩いてる途中。


「ホント。登校日にテストするなんて、ヒドいよね~」


「さやはいーじゃん、頭いいから。30点以下だったら、新学期入ってから3日間補習だよ?

あ~、ウンザリ!」


なぜか月ちゃん、もう30点以下の会話なんだけど。


「月ちゃんなら大丈夫だよ~」


「全然ダメだよ。夏休みもさぁ、剣豪と勉強してたけど~ダメ」


……剣豪?


「え、それ……誰?」


私がそう言ったら、月ちゃんがパッと顔を赤くする。


「アハハ! ゴメ~ン。さやに言ってなかったよね。新しい彼氏、できたんだ~」


ウソッ! いつの間に……。