恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏

「原付のうしろに友達乗せてるの? そういうの、危ないからやめてね?」


「あいあい」


もぉっ、聞いてるのかなぁ。


当麻くんは、笑いながら原付にキーを差しこんでいた。


「押して帰るし。さや、座席乗るか?」


「ううん。私も歩くよ……」


「じゃ、腕つかんで」


当麻くんは嬉しそうにして、私に肘を突きだしてくる。


その腕に自分の腕を絡めると、さらに当麻くんの目尻が下がった。


「たまにはいーな、こういうのも」


「うん」


バイクで移動する時は、抱きついて密着するものの、


顔が見えないからね。


これなら、歩きながら顔が見える。


当麻くんが原付を押す横で、腕を取って。


家までの道をしばらく一緒に歩いていた。