「そうね。私もここの手伝いし始めてから会ったんだけど、

しょっちゅう来てくれてね。無口かと思ったら、いつも色んな話をしてくれる」


へぇ……。


一見強面で無口そうだけど、片田さんは気を許したひとには、お喋りになるんだね。


「あぁ、そうそう。

彼も、よく来てくれるわよ?」


えっ?


言われて入口の方を振りむくと、香純さんの視線の先には。


――カラン、カラン。


「香純さんっ、今日もいたんですね。

いや~、オレはたまたま妹を送り届けただけで。アハハ」


うわ……。


お兄ちゃん。


あんなに目尻下げて、いつになくデレデレだよ。


香純さん、美人だもんねぇ。


……そんなにココに来てるなんて、知らなかったよ?


そこへ、もうひとり登場。


それは……


私の大好きな、


今、一番会いたかった……


当麻くんだった。