「当麻が一人前になった頃には、もうこの辺りも開発で変わってるだろうし、

ムリだって言ってるんだけど、聞かなくって。

あの性格、確実にお爺ちゃんの血ひいてるわね……」


そう言って、香純さんはクスクスと笑う。


「フフッ。当麻くんって、一回言いだしたら聞かないですからね」


けどね。


当麻くんは不可能を可能にする、なにかを持ってるような気がするよ。


もしかしたら、ホントに買い戻しちゃうかもね?


「それにね、この店は当麻の自宅みたいなものだから。

当麻のお母さん子育てイヤがって、あのコいつもここに置き去りにされてたのよね」


「えぇっ、ヒドい!」