「うん……」


「さやちゃん、オレからも当麻くんに連絡してみようか?」


鶴くんが申し訳なさそうに言ってくる。


お祝いの場なのに、こんな暗い顔してちゃダメだよね。


「ううん。月ちゃんの言う通りだよね。当麻くん、そのうち来ると思う。

うわ~、このお寿司おいしそう!もらっていい?」


プレートの上に、イクラやシャケ、梅シソで作った手鞠寿司が並んでる。


色とりどりで、キレイだな。


「うん、これは妹が作ったんだ」


「キララちゃんが? すごーい」


鶴くんの妹は、キララちゃんっていう。


料理が得意でお兄ちゃん想いの中学3年生。