恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏

「あ、流星さん」


当麻くんは、今度こそお兄ちゃんを捕まえようと、ソファからピョコンと立ち上がる。


……お兄ちゃん、どうしたんだろ。


今日はなんだか様子がおかしい。


いつもは「お! 当麻」とかって、すぐに声かけてくるのに。


スーツ着てきたから、当麻くんのなにかの覚悟を感じ取った?


「おぅ、当麻ちょっとこっち来い」


お兄ちゃんはフイと顔を背け、そう言うと、そのまま2階へ上がってしまう。


さすがに当麻くんも、首傾げてる。


「……オレらキスしてんの、見られた?」


「えぇっ、そうなのかな。わかんない……」


「ま、呼ばれたし。ちょっと行ってくるわ」


まさか、お兄ちゃんに殴られたりしないよね。


当麻くんは、お兄ちゃんの後を追うように、2階にのぼって行ってしまった。