お母さんの後ろをふたりで歩いてると、


横並びで歩いていた当麻くんが、突然手をつないできた。


「……っ」


驚いて声が出そうになったけど、我慢。


「何事!?」て、お母さんが振り向いちゃうよ。


「お母さんがいるから……」


って小声で言って、つないでない方の手でお母さんを指差す。


けど当麻くんは、手を離すどころか……


離れないように、更に強く手を握ってきた。


「オレが今日なにしに来たか、わかってる?」


「わかってるよ。お兄ちゃんに……明日のコト、言いに来たんでしょ?」


「そ。で……やっぱ、さやの親にもちゃんと話しようかなって思ってんだけど」


「えぇっ!!」


ヤバ……。


スッゴい大きな声、出しちゃった。