そんなわけで、姉ちゃんに否応なしにズルズルと引き連られて社長のマンションまでやってきた。
さすがというか、やっぱりというか…社長宅は高級高層マンションの最上階だった。
オートロックだし、フロントマンはいるし。
ロビーには噴水があるし…リゾートホテルか!?ってぐらい広いし。
最早、城なみのこの快適空間にまるで我が家のように居座ってる姉ちゃんって一体…?
「姉ちゃんってここに住んでんの?
…てか社長とどういう関係??」
「あんた今日婚約発表聞いたんじゃないの?」
「聞いたけど……社長の相手はチカとじゃねぇの?」
「相手がチカだって発表されたわけ?」
………そう言われてみれば…
「…いや?チカとは言ってなかった…かな??」