そう願うも…


「あんた、ちゃんと彼女ちゃん送ってってやんなさいよ?」


なんて言うから


「や、でも…!

あっ!!そ、それにチカさんを1人で帰らしたなんてバレたら社長に怒られるっす!」


うん。我ながらうまい切り返しだ。

全然不自然じゃないし、こう言えば俺には送る任務があるって臭わせれるし。


このまま2人で店を出て歩きながらさっきの話の続きをしよう。


そう思ってたのに…。


「いや、私車だし。1人で帰れるし」


鍵をチャラチャラ鳴らしながら冷めた目で見てくるチカ。


あ、そっか!…って納得してちゃダメだ。何か理由を、何か…何か…!!


……って思ってる間に…

「お疲れさ~ん」


なんて手をヒラヒラさせながら店を出て行ったチカ。