僕の上司は彼女です。


「…聞いてますよ。

見積書のミスでしょう?
いやぁ~…正直痛手ですよ~。何せ、大赤字ですからねぇ…」


「ふふん、ワシの知ったこっちゃないよ!」


「いやぁ~、まぁそうなんですが……。

私は若い芽は伸ばしてやりたいんですよ。むやみやたらに摘みたくはない。

まだまだ将来も可能性も無限大にある新人たちを成長さしてやりたい。

若いうちは…特に新入社員の頃のミスなんて誰にでもあるでしょう?

まぁ極稀に…人として許されざるミスをされる方もいらっしゃるようですが…?」


ニヤリ…と笑って、チラッと社長が池内部長を見た。


「な、何が言いたいんだ!」


不自然なぐらい動揺した池内部長が社長に食ってかかる。


「いえいえ…ただの喩え話ですよ…」