幸せに包まれたままいつしか寝てしまった俺は、窓から射し込む朝日で目を覚ました。


できることなら…目覚めたくなんかなかった。

夢から覚めたくなかったなぁ…まぁ無理な話だけど…。


寝起きの頭でそんなことを思いながら、いつしか掛けられていたタオルケットをチカが掛けてくれたんだろう…とチカの姿を探したけど目の前のソファーにもデスクにもいない。


どこ行ったんだ??…そう思ってた時だった。


背後から、ミルク多めのコーヒーを片手に現れたチカに「起きた?」と声をかけられた。


「…あ、はい。
すんません…寝てしまって…」


「裏通りに24時間やってるスパがあるから行ってきなさい?


今から家に帰ってたんじゃ間に合わないし、髭剃ってサッパリしてシャキッとしなさい」


そう喝を入れられた。