…………!?
その言葉にもう1度見積書に目を落し、最後の合計欄を見た。
縋るように、祈るように。
何かの間違いであってくれ…!
そう願いながら、何度も見直したが……現実はそう簡単に変わることはなく。
何度数えても……桁が間違ってる。
「0」の数が1個…足りない…。
それが何を意味するか分からない程俺は馬鹿じゃない。
俺は、\3,508,320-を
\350,832-と、入力し間違ったんだ。
350万を35万にしてしまい、つまり300万からのマイナスだ…。
俺は事の重大さに今気づき、しかもそれが自分がしでかしたことにも気づき大パニックだ。
みるみる内に顔は青ざめ、嫌な汗が後から後から吹き出る。