顔の前で手を合わせ必死に謝るも、マリちゃんの顔は沈んでいく。


「本当にごめんっ!

この話はまた今度改めて…じゃぁ、ごめんね!」


そう言うが早いか、マリちゃんに背を向け走り出した。


「…や、まって!島崎さ…!」


後ろから聞こえてくるマリちゃんの静止を振り切って俺は走った。


この30歳前の、しかもアルコールの入った体に鞭打って。


快適空間でのデスクワークですっかりなまりまくってる体はすぐ止まろうとするが、とにかく今は1秒でも早く会社に行かねばっっ――――!!