夜ー…

ルカは1人、甲板に出て、外を眺めていた。

(静かだなぁ~…)

「眠れないのか?」

ルカに声をかけたのはユウリ。

(うんー…)

ルカは、頷く。

「そういえばー…最近聞こえないな…歌声。」


(歌声??)

ルカは、不思議そうにユウリを見た。

「夜に時々ー…どこからか聴こえてくるんだ。それがさ、今までに聞いたことないような…透き通るようなキレイな声でさ?」


(どこかの人魚かな?)


「ルカはさ、前は出てたんだろ?声ー…」

その質問に、ルカは小さく頷く。

(そうだよー…?)

「そっか…。出るといいな?声。」


(うんー…)

「ルカの声、聴きたいなー…オレ。」


トクンー…
(えっ…///?)

ユウリにそう言われ、少し顔を赤くするルカ。

「ルカ、歌は得意?」


(うんっ)

「じゃあー…声出たら、最初にオレに聞かせて?」


(ー…//うん)

「約束なっ」


そう言い、ユウリは部屋へ帰って行った。



トクンー…トクン

(なんだろ…この気持ちー…)


なんかー…ドキドキする…