「ポチ〜?」 もう1度呼び掛けて 「……。」 寝ていることを確認した そっとポケットに手を延ばし携帯に手を掛けようとした瞬間 ─ガシッ 腕を掴まれた… ヤバい…バレた? ゆっくりと目線をポチの顔に向けると 背筋に“ゾクッ”と寒気が走った 目が…すごく冷たくて怖い こんな目をした人見たことない 思わず目線を離せなくなった 離したらいけない様な気がした 「奈々佳ちゃん?」 ポチの呼び掛けに 「………えっ?」 ハッと我に返ると 「携帯はダメだよ?」 っていつの間にか笑顔になっていた