「…っヤり逃げかと……思った」 「はぁ!?」 「だって…起きたらいないんだもんっ」 「俺ってそんなに信用ないわけ? 信じられねぇの?」 ポチの口調が変わった。 怒ってる? 「し、信じられないんじゃなくて…」 「じゃあ何?」 「……どうして…怒るの…?」 「怒ってねぇよ、」 「怒ってんじゃん」 「は、ならもう知らねぇよ」 って冷たく言い放ち ─バン 乱暴に玄関を開けて部屋を出て行った。