─田原〜田原〜
駅員のアナウンスと共にドアが開いたから
私は人の間をくぐり抜けて電車からホームへと降りた
「奈々佳ちゃん!」
追い掛けてきたポチが後ろから声を掛ける
「私…帰る」
「電車そんなに嫌だった?」
「…違う」
「じゃあどうして?
……何でいきなり帰るの?」
どうして?
何で?
「わからない!?
アンタの行動に限界なの!!」
振り向いてポチの目を真っ直ぐ見つめた。
「行動?」
「私のことおもちゃみたく扱ってバカにして!
もう耐えられない!!
写メをバラしたかったらバラせば?
好きにすればいい!!!」
そう言い放ち早足でポチの前から立ち去った。

