「嫌…あれには乗りたくない」
満員電車は暑いし…臭いし痴漢されるし
良いことが1つもないもん
「わがまま言わない」
「あ、ちょっと!」
ポチに背中を押されて強引に満員電車の中に押し込まれた
「嫌だって言ったのに!」
「大丈夫だよ
嫌なら俺がぎゅーってしててあげようか?」
って満員電車の中で抱き締められた。
「やめて!!」
周りの人に見られるじゃない!
「人が押し寄せて来ちゃったから離れられなくなった〜」
「はぁ?ふざけてないで離して!!」
腕を横に開こうとしても身動きが取れない
「奈々佳ちゃん大人しくしてて?」
私の首に顔を埋めてキスをしてくる
「やめて!!」
「やめないよ〜」
ポチの唇が私の耳に触れると反射的にカラダが“ビクッ”と震えた
「やめてってば!!」
「キスマーク付けちゃおうかな♪」
「やめてって…言ってるじゃない」
涙声で訴えると
「えっ!嘘!!ごめんね!」
私のカラダを“ぱっ”と離した。
「……次の駅で降りる」

