高校2回目の春が来た。

私、吉山 奈癒-ヨシヤマ ナユ-は無事2年生になり、普通の本当になんの変哲もない日々を送ろうとしていた。

正確に言うとそうなるはずだったのに…


「ゆ…吉山 奈癒!!」


私は不覚にも2年初日のSHRで、思いっきり爆睡していた。

注意したのは新任の先生。


「初日から寝るんじゃない!!後で来い。」


自己紹介を聞いてなかった私は、誰だか分かんない先生に思いっきり怒られた上に、呼び出しまでされてしまった。


最悪…。


私の頭にはその言葉しか浮かばなかった。