「なんだ…やる気なんじゃん。」
銀髪の男は浅く笑うもやはりその目は濁ったまま、それはそのまま本心では無い事を意味している。
漆黒の翼をはばたかせ、ゆっくりと上昇すると構えたまま動かないカミヤに対し急降下して飛びかかった。
「!!?…チィ。」
先ほどと同じように距離を取ろうと後ろへ飛ぶのだが銀髪の男はそれを予測していたかのように更に距離を詰め体勢を低くすると振りかぶる。
「終わりだ!!」
下から振り上げられた短刀は相手の顎先めがけ真っ直ぐと動いていく…のだがカミヤはその短刀を靴で踏み潰すように防いだ。
金属と合皮…すこしでも短刀が横にズレれば、また『斬る』ではなく『刺す』ならば確実に貫通するであろう状況だが予想外の防ぎ方に銀髪の男の動きが一瞬止まる。
「…。」
その一瞬、男から掛っていた力がほんの少し緩んだのを感じると鍔迫り合いになっていた右足を離し、銀髪の男の胸に蹴りを入れる。
うっ…という声を上げながらその脚力に飛ばされるも男はすぐに短刀を構え体勢を立て直した。

