Ⅹ-story-クロスストーリー


「!?…っ」

気配を消して隠れていたにも関わらず、一瞬で気付かれた事に男は驚くも諦めたのかそれ以上隠れようとはしなかった。
仮にも特待生なのだからそれ位はすると予想していたのだろう。
フードを深く被り直し、大人しく陰から出ると敵意の無いよう両手を上げ。

「申し訳ありません…気分を害するつもりは無かったんですが。」

「…あっそ。」

この時カミヤはこの男に対しなんとなく違和感を覚えていた。
声の感じからして、自分より若そうに見えるが妙に他人行儀で…それにしてはなにかを押し殺しているような感じがする。

「とりあえず人と話すんだから、フード取ったら?」

「………。」

男は一瞬躊躇っていたが意を決したようにゆっくり胸の留め金を外すと羽織っていたフードを全て脱いだ。
体を覆っていた布は無くなり、そこに現れたのは自分の知る世界で言う夏用の学生服に似たカッターシャツと黒いロングパンツ。
ワックスなどではなく純粋な髪の癖だけで纏められた無造作な銀色の髪、そしてなにより…

「…お前、人間…か?」