Ⅹ-story-クロスストーリー

-五分後。

「ったく…何なんだあいつは。」

結局放っておくわけにもいかなかったのでとりあえず連れて来いってことになったんだけど…もう寝る気も無くなったんでそのまま待っている事にしました。

「フフ…なんだかんだで優しいんだね、カミヤは。」

「止めろ;」

「だっていつもなんだかんだで最後まで付き合ってる。」

「…うるせい。」

蛍さん…こっ恥ずかしいんで止めてください。

「…ホラ、酔い覚まし兼眠気覚まし。」

ダイニングキッチンで出されたのはチョコ入りのコーヒー。
飾りのない真っ白なマグカップからは香ばしくて、ほんの少し甘い香りのする湯気が上っている。

「アリガト♪…うん、美味しい」

「そりゃどうも。」

入れてくれたコーヒーを啜りながら、蛍は同じように立ったまま壁に寄り掛かってコーヒーを飲むカミヤを眺めていた。
…この人は本当に解らない。
偉いのに偉そうじゃなくて、呆れているのに面倒を看て、怒っているのにどこか楽しそうで、でも…。

(カミヤって記憶を無くしているんだよね?なら今のカミヤって…)