次の日。



あたしは、言葉を失っていた。



「沢村さんと虹野さんて仲良かったんだ」



クラスの人たちが言った。



「そうなの。
いつの間にか仲が良くなっちゃって」



「…」



仲良くなったつもりはないのですが。



それにその手をはなしてほしい。



あたしと沢村は、手を繋いでいる。



「…手」



ひそりと言うとにこりと笑いながら、いいの?と言ってきた。