小春日和


もう逃げるのはやめよう。

「私、頑張ってみようかな…」

コワい。すごくコワい。
私の気持ちを知ったときのあの子の顔を見るのが。
でも、もう自分の気持ちから逃げたくないよ。

「うん。頑張って!」

グッと両手を握ってガッツポーズをする紗乃ちゃん。


私は握りしめていた携帯電話を開いてメールを送った。パタリと音をたてて閉まった携帯電話をさっきよりも強く握った。

もう後戻りはできない。




*   *   *   *   *

心臓が今にも飛び出してきそうだ。
手が震える。
それでも足はまっすぐに目的の場所まで向かって進む。

しばらくして私の足は止まった。
ゆっくりと顔を上げると図書室と書かれたプレートが見えた。


着いた。


普段、図書室を利用している人はほとんどいない。だから私はこの場所を選んだ。
大きく深呼吸をして扉を開いた。


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