小春日和




本を閉じるといつの間にか外は真っ暗になっていた。
ガチャリと玄関のドアが開いてお母さんが帰ってきた。

「おかえり」

リビングに入ってきたお母さんにそう言いながらテレビのスイッチを入れた。

「すっかり遅くなちゃった。すぐごはん作るね」

言いながらエプロンをつけて台所に立つお母さん。
私はお母さんの隣に立って手伝いを始めた。

お母さんの隣でレタスを洗っていると、ふと思いついた質問をお母さんに投げかけてみた。

「ねぇ、お母さんってお父さんのどこか好き?」

私の突然すぎる問いかけにお母さんは一瞬驚いた顔をしたがニッコリ微笑んだ。

「どうしたの~いきなり。好きな子でもできたの?」

からかうように言うお母さんに質問したことを少し後悔した。

「やっぱいい!忘れてっ!!」

「お父さんね、不器用だけどすごく一生懸命でねそう言うところに惹かれたんじゃないかな」

なんて答えるお母さんは青春時代に戻ったみたいな顔をしてた。


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