なんて心の内はナナに伝わるわけも無く、彼女はのんびりと話し始める。 「今日さ、遼ちゃん遅番で遅いでしょ? それを知ったお母さんがさ、コレ持っていってあげなさいよ~なんて言うんだもん」 ナナは大事そうに抱えていたものを、すっと差し出してきた。 藍色の風呂敷に包まれていたのでさすがに中身は確認できない。 とりあえず受け取り、お礼を言って終わろうとしたのにナナはまだ続けてくる。 「しかもオバサン達は旅行で居ないでしょ? 料理作れる人居ないからって事で多めに持たされたんだよね~」