下に降りたがる僕らを布団にいれ、母さんは、

「大丈夫」

と呟いた。母さんは僕らが寝るまで傍に居てくれた。





次の日、朝5時に母さんに起こされた。

「じいちゃんが…亡くなりました」

ぼーっとしていた頭を、トンカチで殴られたみたいな衝撃が襲った。隣で妹が泣きじゃくるのが見えた。僕は………泣けなかった。哀しくて、哀しくて、死んでしまいそうなくらいに哀しいのに、泣けなかった。そんな自分が哀しかった。