真司の言う通り、部活が忙しくてゆっくり話し合う時間もあまり持てなさそうだし、実行委員会は週に一回放課後におこなわれるはずだ。


そんなに頻繁に参加するとなると、部活動に支障が出てしまう。


「文化部に入ってる人とかにお願いできませんか?」


ただ断るのも申し訳ないと思ったので、星先生に代わりの案を出してみる。


でも、星先生は納得していなかった。


「ううん。あなたたちが適任だと思うのよ」


と一点張りだ。


「他にもお願いしようかなって子はいたんだけど、みんな部活で部長とか副部長やってたりで大変そうだし……その点、2人はそういうのやってないじゃない?」


確かに、私は’平部員’ではある。
真司もそれを言われると言い返せないらしい。


ムードメーカーな真司はともかく、私が選ばれるのはおかしいと思う。


私の不満が顔に出ていたのか、星先生はすぐに理由を説明してくれた。


「あのね、上田さんがね、吉澤さんにやらせてみたらどうかって言うのよ」


え?菊ちゃんが?


少し驚いている私の横で、真司がハッとした表情に変わる。