「2人の姿が見れて嬉しい!」
私が笑ったからか、澪も徳山先生も「ありがとう」と言ってくれた。
「もう隠れて会う必要もないからね」
と徳山先生が言った言葉で、私はそうかと思い出す。
そういえば、もう徳山先生はうちの学校の先生ではないのだ。
だから澪と会う時に気を使う必要はないし、会いたい時に堂々と会えるのだ。
その代わり、2人はたくさんの代償を払ったようなものだけれど。
「とりあえず、どこかお店に入らない?」
澪が近くにいいお店はないかと探し始めたので、私はうなずいた。
「そうだね。ゆっくり話したい」
私たちは空いているお店が無いか探しながら歩くことにした。