芦屋先生からもらったものは、物だけじゃなくて、たくさんの楽しかった思い出。


ひとつひとつが私のすべてだった。


思い出にすがりついて、みっともないかな。


こんな私を、みんな笑うかな。


先生はどう思うだろう。


でも、先生に気持ちを聞くことももう許されない。


いつか先生が違う誰かを好きになった時に、心から応援できるようにならなくちゃいけない。


その時が来たら、ちゃんと笑えるだろうか。


今は無理だけど、笑えるだろうか。


頑張るから。
ちゃんと頑張るから。


だからもう少し先生のことを好きでいてもいいですか?


まだ先生にもらったネックレスもつけていてもいいですか?


答えのない質問を、自分の心の中で繰り返した。