徳山先生は私たち生徒の前に姿を現すことは一切無く、この学校から去った。


たくさんお世話になったのに、お礼も言えないまま。


先生はこれで良かったのかな。


今さら確認も出来ないけれど。









4月になり、短い春休みも今日で終わろうという日。


新入生が入ってきて、私たちは高校3年生になる新年度だ。


そんな時に、澪から連絡が来た。


部活も休みで、家でゴロゴロしている時に不意にメールが届いたのだ。


メールの内容を確認した私は、即座に出かける準備をして家を飛び出した。


『駅前のカフェにいる。時間があれば来て欲しい』


そう、書いてあった。